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SagataKickさんへインタビュー

-今回の「ドン・ドラゴ」はマンスリーガレージキット初のデジタル原型での納品でした。いつも造形はデジタルなんですか?

Sagata:はい。基本的にはZBrushを使ってデジタルでやってます。
でも学生の頃はもともと粘土で作っていて、本格的にデジタルを使うようになったのは社会人になってからですね。
学生時代は大山竜さんに憧れて真似して作ったりしてました。
大山さんの爬虫類の表現がめちゃくちゃカッコよくて。
架空のキャラクターであっても、甲羅の形状とか、鱗の作りこみがすごく生物っぽいじゃないですか。
どんな風にしたらそのキャラクターが説得力を持つのかとか、実際に出力された時の存在感を想定することとか、粘土で造形していた頃の感覚はデジタルでもすごく役に立ってます。
粘土やっていてよかったです。

-その感覚が今回の作品にも発揮されていますよね。爬虫類をよく観察されているなぁと感じます。やっぱり爬虫類がお好きなんですか?

Sagata:好きですねぇ。爬虫類は鱗の並びが均一ではなくて、それが作っていて楽しいです。
マンションがペット不可なんで今は無理なんですが、いずれはカメやトカゲを飼いたいと思ってます。
でも一番好きなのはワニなんですよね…爬虫類の中でも大きくて強そうな所が良いんですよ。飼うのは大変そうですけど。
ドン・ドラゴもずいぶんワニを参考に造形しています。

-大きくて強そうなドラゴの横にちょこんといるトカゲが愛らしいです!ドン・ドラゴをはじめ、SagataKickさんの作品は大小二つのキャラクターが存在している作品が多いですよね。何でですか?

Sagata:何でなんでしょう(笑
作っていたらおのずとそうなるんですが…観た映画が関係しているのかも知れません。
バディものとか、二人組のコンビが出てくる映画が好きなんです。
お互いの魅力を引き立てあってるというか、関係性が見えるのが楽しいんですよね。
それを自分の作品でやりたくなるのかも知れないです。

-二人の関係性からでしょうかね。SagataKickさんの作品はどれもリアルなのにどこかコミカルさを感じます。この雰囲気がとても素敵です。

Sagata:どことなくコミカルなモノが好きなのはスポーンの影響です。
マクファーレン・トイズのフィギュアも好きで、学生時代はよく集めました。
そういえば、スポーンの中にはサム&トゥウィッチっていう二人の人気キャラクターがいるんです。
もちろん僕も好きなんですけど、彼らは凸凹コンビの刑事なんですよ。
大柄な肉体派のサム・バークと、小柄で頭脳派のトゥイッチ・ウィリアムズ。
大きいキャラと小さいキャラのコンビっていうのが僕はやっぱり好きなんでしょうね。

※SPAWN(スポーン):1992年にアメリカのイメージ・コミック社から出版された、トッド・マクファーレン原作の複数の漫画タイトルとそれに登場するスーパーヒーローの名前。作者自らが立ち上げたマクファーレン・トイズより発売されたアクションフィギュアは非常に出来がよく、1994年から2008年まで長期に渡りシリーズが出続けており、一時は日本でもコレクションが大ブームとなった。
(Wikipediaより抜粋)

-ドン・ドラゴはSagataKickさんの「好き」が詰まった作品なんですね。設定や、色の具体的なイメージを教えて頂けますか?

Sagata:ゴッドファーザーのようなイメージで作りました。
大きい方がマフィアのボス「ドン・ドラゴ」なんですけど、このいかついボスが肩に小さなトカゲを大事そうに乗せているという…ね、それは何故なのか、とか。
見た人に想像を膨らませてほしいです。
色は、ボスは全体的にオーソドックスなワニのイメージで、背中の部分は暗くなっていてスーツを着ているように見える柄になっている感じですかね。
でも、これが唯一の正解!といった色や設定は考えていないので、むしろ買ってくれた人がどんな色で塗ってくれるのかが楽しみです!

-最後に何か一言お願いします。

Sagata:ドン・ドラゴは自分で再販はできないだろうと思っていたんで、こうしてマンスリーガレージキットに取り上げてもらえて嬉しいです。
せっかくなんで鱗のデティールやベースの形など、心残りがあった部分に手を入れました。
この機会により多くの皆さんにドン・ドラゴを見てもらいたいです。

SagataKick
1995年福井県生まれ
Twitter:https://twitter.com/avenger_ken